徐々に視界が戻って来る。
さき男)りゅう子ー!りゅう子ー!
さき男が必死に叫ぶ。
視界が良くなり確認出来るようになった4人は呆然とした。
りゅう子のいた場所には大穴が空いていた…
相当なパワーの攻撃だったことが大穴より想像出来た。
さき男)あ…あ………りゅう…子…
…【メドローア】…
ズビッシュ…!
一瞬だった。
大穴から強い光の矢がラザマナスの右胸部やや上を貫いた!
ラザマナス グアァァァー
ドシャ!
ラザマナスは叫び声をあげた。
更に右腕がもげちぎれ地面に落ちる。
りゅう子)はぁ、はぁはぁ…
仕留め切れてない…か…
もう力が…
りゅう子は大穴からはい出てきてラザマナスを確認するも、本人も相当なダメージを被っているようだ。
今のラザマナスの攻撃を耐え切ったのも奇跡だ。
良く見ると、りゅう子の両腕に少量の氷のカケラと焼け焦げた跡があった。
りゅう子は自らの腕にマヒャドとメラゾーマをかけて、炎と氷の盾を作りガードしていたのだ。
それで致命傷を防いだのであろう…
それをそのまま先程のメドローアに利用する。
攻撃呪文を最も得意とするりゅう子にだからこそ出来た芸当だ。
しかしながら受けたダメージ+大技の使用によりりゅう子は立ち上がる事すら出来ない…
ラザマナスの攻撃でせっかく足枷の鎖が切れたと言うのに…
ピンチはまだ続くのである。
蝉)りゅう子逃げろ!
ガンバレ!
ラザマナスは相当頭に血が登っているようだ…
血相を変えてりゅう子を睨みつけた。
ゾウ)あと少し、あと少し頑張るんだ!りゅう子さん!
小鳥)りゅう子さん!頑張って!
りゅう子はありったけの力を振り絞り皆のいる方向に体を這わせた。
ラザマナス ギギギギギィ!
背中を見せるりゅう子にラザマナスは容赦無くもう片方の腕を振り上げ、とどめを刺そうとした…その時に!
さき男が背中の大刀を抜刀し、鉄格子を切り裂きそのまま地獄の門番2匹も切り裂いた。
余りにもの素早い動きのため他の3人は止める事も出来なかった。
さきの背中からは怒りのオーラが滲み出ているようだった。
蝉)さき男!
さき男)皆、りゅう子を頼む
さき男は怒りに任せ次々と地獄の門番を倒していく。
これが勇者の剣技というものかのか!
ラザマナス【イオナズン】!
ドォォン!
ここよりさき男とラザマナスの戦闘だ。
決着か!?
まい (2012/06/22 Fri 12:32:15) ID:5MDFjNmY0Yzg AU