>>420
「マスター、其処に居るじゃん」
蝉を小馬鹿にした様な顔をして、ひろが云った。
蝉が振り返ると、慌てて飛び出して来たマスターを先頭に、源さんを含めた街人が息を飲んで居た。
「大丈夫か!!りゅう子!!」
マスターがりゅう子に駆け寄る。りゅう子はモンス慣れして居るので気持ちのダメージは少ない様だ。
「まっ、そんな訳だからよ?気を付けな」
蝉は煙草を指で弾き、平気で店前へ飛ばした。
「もう行こうぜ!!腹減った!!」
ひろが駄々を捏ねる。
「ああ。」
数歩歩いて蝉は振り返り、マスターに云った。
「さっき渡した手配書。10年前の事件。あの小屋。全て結び付くぞ。裏が動いてる。」
「じゃ、また」
明るい笑顔でひろがマスターに手を振る。
「じゃ、また、じゃねーんだよ!!かくれ回収しねーか!!」
ごん!!とひろの頭に拳骨する蝉。
「いてて…いちいちうっせー奴だな蝉は…」
グダグダ揉めながら2人は去って行った。
蝉 (2012/06/14 Thu 16:51:28) ID:zNjYzYTQ3MWF DoCoMo